Ｗｒｉｔｔｅｎ ｂｙ ムフン

相棒を龍治の店に預けて、２、３日が経った頃俺はちょうど麗奈の店で遅い晩飯を食べていた。

「昨日ぐらいから外が騒がしいな？」俺は洗い物をしている麗奈に言った。

「なんだか、ジョニーの所の若い子が死んだらしいの…。ミサイルフリーウェイにやられたとかで、ジョニーのチームが殺気だってるみたいなのよ…。せっかく、平和だったのにまた昔に逆もどりになりそうね…。」麗奈は悲しげな目で俯いた。麗奈も被害者の１人である。

「俺が、フォーサイト乗りになったからかな？」っと言いそうになったがやめておいた。事実、トニーとバトルしてからジョニーとヨンのチームの動きが活発になった。オマケに、ミサイルフリーウェイも現れて火に油をそそいだ感じになった…。

「別に、シャドーがフォーサイト乗りになったのが原因じゃないわよ。」っと一点を見つめ考え事をしていた俺に麗奈は言った。

「俺は別に…。」っと麗奈に言ったが、俺を見つめる麗奈の目がそれ以上言いわせなかった。

「このハンバーグなかなかいけるな…。」俺は麗奈に言うのがやっとであった。

女という生き物は時に男の心の奥まで覗き込む…。実にプライバシーの心外だ。少し重い雰囲気になった時、店の中から加奈がでてきた。麗奈の妹である。ショートカットで少しボーイッシュな感じである。

「エリー寝たよ〜！」っと麗奈に声をかけた。この場を脱する救世主が現れたのである！そして、２人が黙ってるのを見て

「なんかあったの？」っときょとんとした顔で言った。

「別に…。」っと２人同時に答えた。

「２人は仲いいのね！」少し舌を出してテーブルの片付けをはじめた。

「シャドーはあまりかかわらないでね…。」

「俺も好きでからんでるわけじゃないしな…。ただふりかかる火の粉はふり払うだけだ…。」俺は、最後のハンバーグとポテトをフォークで刺し口にほうりこんだ。

「ごちそうさま！うまかったよ！」っと麗奈に言うと

「お粗末様でした♪」っと返事がかえってきた。

「お姉ちゃんの料理は天下一品だからね！！私はまだまだ修業中だけど♪」っと屈託のない笑顔で行った。この姉妹達は、前に起きた抗争の被害者達である。この姉妹達やエリーを二度と悲しい思いをさせたくないと俺は心に誓ったのであった…。一方、ジョニーの溜まり場では「ブレイド」という男がジョニーのチームをまとめていた。ブレイドはジョニーの右腕である。ジョニーが不在の中、彼が一手にチームをまとめていたのである。

「お前等何をやってるんだ！もうすぐジョニーがこの街に帰ってくると言うのに！」っと言うと前にあった机を蹴り上げた！倒れて行く机を頭の悪そうな若者が支えようとしたが持ちきれずに下敷きになった。

「うげぇ！」っと鶏が絞め殺さるような声を出すと同時に気絶した。

「なんなんだ、この不甲斐なさわ！もっとギラギラした奴はいないのか？クズばっかり集まりやがって！」そう言うと、倒れた机を踏みつけた。

「俺達は舐められてるんだぞ！ジョニーが一番嫌いなことだ！この街で最強のチームでなければ意味がないんだ！それを、シャドーやミサイルに如きに振り回されやがって！ここぞとばかりにヨンの動きも活発になってきた！お前等わかってるのか？」ブレイドはまくしたてた！

「トニー！お前もお前だ！特攻隊長であるお前が一番先にやられてどうするんだ！バカが！」っと言うと灰皿を投げつけた！松葉杖をついたトニーはよけきれず顔面でキャッチした。顔面から血を流しながらトニーは

「すみません…。」っと頭を下げた。

「もう、いいから下がれ！」ブレイドが言うともう一度

「すみません」っといいながらヨロヨロとその場を離れた。すると、外から慌てた様子でアンポンタンな若者が入ってきた。

「ブレイドさん！ヨ、ヨンの奴らがブレイドさんに会いたいっと言って押しかけてきました〜！」

「何〜！」ブレイドが叫んだ！しかし、ブレイドは本来の冷静沈着さを取り戻し不敵に笑いながら

「いい度胸だ！通してやれ」っと言った。

「ブレイド久しぶりですね〜！」ヨンはそう言いながら４人の側近を連れながら入ってきた。

「ヨン、敵陣に乗り込んでくるとはいい度胸だな！でっ、なんのようだ？俺達の仲間に入りたいとでもいいにきたのか？」ヨンは笑いながら

「私は動物園に入るつもりはありませんよ。ブレイド。」冷たい笑顔で答えると

「シャドーやミサイルが現れて私もその気になってきましてね。昔の借りを返したいと思いまして宣戦布告の挨拶にやって来たんですよ…。」ヨンはまた冷たい笑顔でそう呟いた…。

＜８話に続く＞

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